中村 | カフェを作った当時は、 「これは東京の都市空間のメタファーだ!」 とか言っていました。 東京の都市空間は、いろんな人が介入しては 好き勝手やるじゃないですか。 それぞれの思惑の重ね合わせで全体像ができている。 全然西洋の街並みに比べると、統合されていないというか、 統一感が全然ないんですけど、ただ、それが東京だなと。 |
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加茂 | 京都みたいに整備しろよと言われても、 これが東京の楽しさだってところはありますよね。 そんな東京の渋谷でco-baを立ちあげて、 いろんな人が集まってきて、 作った当初想像していなかったことは 起きたりしたんですか。 初めは「こういうふうになったらいいな」と 描いている未来ってあるじゃないですか。 それを越えるようなことはあったのかなと。 |
中村 | 想像していないことばかりですね。 |
中村 | 例えばですけど、立ちあげの時も、 オーナーさんの許可がなかなか下りなかったんです。 シェアオフィスって、 「オレオレ詐欺」の事務所になっていたり、 そういう背景があるので、 オーナーにしてみればなかなかネガティブなんです。 そんな中、まだまだ浸透していない コワーキングとか言っているし、 しかもこんな若造で、借金まみれになって、 大丈夫か?みたいな。 でも、結局はOKを出してくれました。 そして、co-ba libraryをやろうかなって思っていたものを 後押ししたのは、実はオーナーさんなんですよ。 ふとした時に電話かかってきて、 「6階やらないの?広告出していないからね。がちゃん」って。 広告出していないってことは、借りろってこと?みたいな(笑)。 これはやれということかと。 |
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中村 | そんなことを浩輝と話していたら、 リアルに計算してみようということになって、 やってみたら、意外とキャッシュ的にはあり得ると。 まあ、やるかやらないかって話になった時に、 ちょうどヒカリエの中にもいろいろな スペースができるとなっていたので、 これはなにか先手を打たなきゃだめだなっていう タイミングだったんですよ。 なので、そういう状況でもあったんですが、 後押ししてくれたのはオーナーさんだったんですよ。 「6階広告出してないからね」の一言だったんです。 |
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加茂 | オーナーの考えが、 co-baを作ってから一気に変わったんですね。 |
中村 | そうなんだと思います。 オーナーさんはもうおじいちゃんで、 本当に僕のおじいちゃんと同じくらいなんです。 で、そのおじいちゃんオーナーさんが、 僕らと出会ってからいきなり 佐々木俊尚さんの本とかを読み始めるんですよ。 |
加茂 | 若返っちゃってますね(笑)。 |
中村 | 「中村さんたちのやりたいことってこういうこと?」って、 佐々木俊尚さんの本とかを出しては、 「こういうのだと思ったんだよね。」って。 「まさにです!」みたいな(笑)。 |
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加茂 | 元々頭がいい人なんですね。 |
中村 | 頭のいい方ですね。すごく(頭が)キレる人で。 なので、新しいものを大好きでしょうし、理解もあるんですよね。 |
加茂 | じゃあ、co-ba libraryは、後押ししたオーナーさんが いなかったらできてなかったのかもしれないと。 |
中村 | そうですね。 |
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