高橋 | 今回ご紹介するのは北雪、 新潟県佐渡島のお酒です。 |
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―― | ラベルに「辛口新潟淡麗」と書いてますね。 |
高橋 | 今は新潟の日本酒って 淡麗辛口が代名詞になっているんですけど、 以前は新潟県の日本酒は甘口が多かったんです。 なぜかというと新潟の水が軟水だからなんですね。 軟水だと甘口の日本酒が作りやすいみたいで。 1970年代、日本酒は甘口ブームでした。 吟醸酒が出来て、甘口のお酒が人気になって 華やかなイメージがあったんですけど、 新潟市にある石本酒造という蔵元さんは 「これからの時代、日本酒は 量を飲んでもらわないといけない。 食事中でももっと楽しめるお酒を作ろう」と考えて、 新潟がみんな甘口のお酒を造っている中で 「越乃寒梅」という淡麗辛口の日本酒を作りました。 そしたら、それが大ヒットしたんです。 |
高橋 | 越乃寒梅は今でもプレミアがつく日本酒で、 当時の日本酒ブームの時は どれくらい入手困難だったのか想像がつかないです。 新潟県全体が一斉に「淡麗辛口にしよう!」 ってなるくらいのブームだったそうで。 それで新潟淡麗辛口という名称が出来たんです。 |
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―― | このラベルの名称ができるまでには そういういきさつがあったんですね。 |
高橋 | そうなんです。 そして今回ご紹介している北雪は SAKELIFEインターンの池野君と 一緒に選んだお酒です。 新潟と言えば日本酒の代名詞と言っても 良いくらいの地位にあるので SAKELIFEでもお届けしようと思っていたのですが、 いきなり僕が新潟のお酒を選ぶよりも、 新潟が大好きな人が選んだお酒を お届けしたいと思っていました。 そこで、新潟生まれ新潟育ちの池野君と一緒に 新潟のお酒を何本か飲んで 「北雪にしよう」となったんです。 北雪は火入れされているのですが それでも味がしっかりしてて、 華やかな感じが特徴です。 料理にも合うし、乾杯酒でもいけます。 これは冷やより常温~ぬる燗くらいがおすすめです。 |
―― | これは日本酒を普段飲まない人にとって良さそうですね。 香りからして甘い感じがして。 |
高橋 | そうなんです。 お米って元々甘いじゃないですか。 飲んだ時は米の甘みがふくれあがって、 そのあとすーっと辛口感が残って消えていく感じです。 北雪は米本来の甘みを楽しむことができる日本酒ですね。 |