フダンヅカイ

“空気”にたくさん触れていたい

(2013-01-09)

日本だけではなく世界中であるものですが、
その場にしかない“空気”というのがあります。

例えば全く同じ10人が
同じ部屋の同じ席に座っていたとしても、
それが社運を賭けたプロジェクトの会議なのか、
気軽に話がしやすい飲み会なのか、
講演会なのか、コンサートなのか、
色んな要素によってその場の空気は違ってきます。

科学的に言えば、
間違いなく同じ空気が流れています。
でも、その場にいる人が感じ取る空気は全く違う。
同じ5分の話でも緊張感があると背筋が伸びるし、
ゆるい雰囲気だと眠くなってくるし、
たくさん笑った後だとつまらない話でも笑えてくる。

これ、面白いなぁと思うんです。
「空気を読め」という言葉はあまり好きじゃないですが、
ぼくはできる限りこの“空気”というものを
感じ取れる場にたくさんいるよう心がけています。

なにか新しいものというのは
“空気”から生まれてくるものと信じています。
ずっとパソコンとにらめっこしているより、
好きなカフェとかでのんびりしながら考えたり、
仲間と飲みながら話をしたり、
やる気に溢れた人が集まる場所で仕事をしたり、
自分だけでは出すことができない“空気”が
ある場所の方が、ずっと良いアイデアが出ますし、
アイデアを形にする力を得ることができます。

そして、このフダンヅカイというサイトは
パソコンの画面の中ではありますが
良い“空気”が流れているサイトにしたいと
常に考えて製作しています。
よく「ここを見るとホッとする」とか、
「実際に現場にいるみたいだ」といった
ご意見をいただくことがあって、
そう言っていただくと、
自分が目指しているものに少しずつでも
近づけているのかなと思っています。

この“空気”という存在。
声とか、楽器の音とか、外の騒音とか、
そういった知覚の部分での違いによって
感じ方が変わってくるから云々みたいな
科学的な説明がいくらでもできるはずですが、
たぶん、説明できたところであまり意味はありません。
それこそ、分析に分析を重ねて導き出した“空気”を
説明した時に「空気を読め」と言わるんじゃないでしょうか。