フダンヅカイ

新社会人にアドバイスしたがる大人はそろそろ黙らせた方が良いんじゃないか

(2013-04-03)

4月です。
つい最近まで学生だった人たちが
一気に社会に解き放たれる時期です。
この時期はスーツが似合わない人が街に溢れ出し、
通勤ラッシュもいつもと違う雰囲気になり
「ああいう時期は自分にもあったなー」と
働き始めのころを思い出したりして。
地域によっては桜も咲いていて、
GWまで不思議な雰囲気の1ヶ月が続きます。

で、この時期に必ずセットで起きるのですが
新社会人へのアドバイスをしたがる人が出てきます。
社会の常識を身につけようとか、
君たちが思っているほど世の中は甘くないとか、
合わなかったら辞めても良いとか、
独立するなら3年耐えようとか、
とりあえずこの本を読んでおこうとか、
仕事だけじゃなく遊べとか、
アドバイスがあっちこっち飛び交います。
テレビで、新聞で、雑誌で、ネットで、社内での雑談で、
あらゆる場所で右も左も分からない新社会人へ
アドバイスの雨が降り注ぐわけです。

この流れ、早く止まれば良いのになぁと思うんです。
ことあるごとにアドバイスをすることは、
水の中で泳いだことが無い人に
水泳の知識を叩き込んでいるようなもので、
あまり意味の無いことなんですよね。
一度実戦を経験すればすぐに身に付くことを
いらぬアドバイスで実戦を回避させて貴重な経験を奪う。
これが今の日本社会で起きていることです。

新社会人の皆さん、もしこれを読んでいたら、
先輩方のアドバイスは話半分に聞いて、
社内のルールは最低限守った上で
自分が思った通りに動いてみましょう。
皆さんが今読んでいるアドバイスの数々は、
“泳ぎ方”を覚えて初めて役に立つものです。
溺れそうになったり、うまく進まなかったり、
そういう経験をして土台ができた頃に
おせっかいが役立つようになるはずです。

楽をした方が良いことはたくさんあります。
でも、楽をしない方が良いことも同じくらいあります。
そして、最初は楽をしない方が良いことばかりです。
「近道は遠回り」という感覚で日々を過ごすと、
気づいたら周りの人たちより
先に進んでいることがありますので、
自分の感性を信じて、進んでみてください。

心配する必要はないです。
今あなたに口うるさく何かを諭そうとしている人、
たいした人じゃありません。
というか、僕も含め世の中にいる人のほとんどは、
たいした人じゃないのです。