フダンヅカイ

インタビュアーが、インタビューされたら。

第5回 理由は後付け

加茂 なでしこVoiceを最初に始めたのは
就活がきっかけだったという話を
読んだことがあるんですが。
濱田 そうですね、就活がきっかけですね。
加茂 どんなきっかけだったんですか?
濱田 就職活動を通じて今後の自分の人生を考えた時に、
海外就職と日本就職という
2つの大きな軸がありました。
まず、日本の就活はリクナビがあるので
どんな会社があるかも大体わかりますよね。

でも、海外就職という情報を集めようとした時、
全然情報がなかったんです。
特に海外で働く日本人女性の声がなかった。
初心者とかのホームページでも
あったとしても男性の商社の例とかばかりで。

なんでこんなにないんだろう?
というフラストレーションが溜まって、
「ちょっとこれバーディどう思う?」
みたいに企画書を出したんです。
加茂 女性の働き方をもうちょっと広げようというか、
どうやったら働けるのか、就職出来るのか。
そういう情報が欲しくて始めたんですか?
濱田 そうですねえ…
就職の情報だけが欲しかったわけではないんです。
なんだろう…生き方かな。
リクナビに頼った就活以外の道って
絶対あるはずなのに、それが全然見えなくて。
大学から卒業した瞬間に、
みんなに足並みそろえて企業に就職という
考え方がおかしいと思っていたんです。

だから、本来なら就職活動をするはずの
大学3年生の時期に私は休学しようと思ったんです。
社会に出る前にもっと広い世界を見ることで
今後の選択肢も広げたかったですし、
そんなに足並みを揃えて卒業して、
会社に入らなくてもいいんじゃないかと思っていたので。
濱田 私は、パティシエとか声優とかではなく、
たまたまピンポイントで海外の現地で
働きたかっただけなんです。

でも、それが無かった。
いつか自分がそういう所で
働くことになるかもしれないから、
そういう生き方をしている人を私が
ピックアップしようと思ったんです。

なので就活に活かそうとかまったく考えていなかったです。
逆に、就活が終わってからこの活動を始めて、
「すごい面白いことをやっているね」って言われました。
正直、就活の時はこのような活動を
一切やっていなかったです。
加茂 理由は全部後付けみたいな感じですか?
濱田 そうですね。
加茂 つまり、「なでしこVoice」は
濱田さんが自分のために作ったサイトなんですね。
濱田 はい。私が欲しかったものをそのまま作りました。
加茂 そしたら手伝ってくれる人がたくさん出てきた。
濱田 びっくりしました。
加茂 幸せですねえ。
濱田 本当にそう思います。
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