フダンヅカイ
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第10回 スーパーでヒアリング

武田 僕、トラ男を始める前に
スーパーでヒアリングをしたんですよ。
お米売り場に一日中いて、主婦の方に
「どうしてこのお米を買ったんですか?」
というのをひたすらやったんです。

そうすると、
「これ特売だから」
「山田さんがこのお米いいって言ってたから」
「うちは昔からこのお米買ってるから」とか
色んな意見があったんですけど、
結局お米を買うときって、
主婦って2秒くらいで買うんです。
もう買うのこれ、って決まってるんです。
加茂 同じ5キロのお米でも
2000円と1890円だったら1890円を買っちゃう、
みたいな感じなんでしょうか。
武田 そうです。
結局、スーパーだと情報とか見てないんですよね。
加茂 数字を見ている方が多いですよね。
武田 一方で農家さんのところに行くと
「美味しいお米を作れば売れるんだ」
って思ってるじゃないですか。

でもその情熱もこだわりも美味しさも、
スーパーだと届かないんですよ。
加茂 トラックで運ばれてくる間に
その情熱はどこかに落ちてしまうと。
武田 それを初めて知ったときに、ショックで。
スーパーではそんなの一切見られずに値段で買われて。
儲からない農家は一生懸命味を追及して
こだわって作ってても届かない。
なんとかできないのかなって。
加茂 それでトラ男を始めてみたら、
スーパーで販売しているものより高くても売り切れたと。
武田 買ってくれるんですよ。
加茂 それは嬉しいですよね。
顔が見えて、どんな人が作っているかわかれば、
高くても買うというのは変ですけど、
その人のものを買うとなったときには
値段というのはそんな障壁にならないんでしょうね。
武田 なので、本当の顔が見える流通を
作っていかないといけないなと思っています。
少量だと徹底的にこだわって
いいお米を作ることが可能なので。

ユタカさんのところは
100年かけて作り上げてきた棚田で
お米を作っているんですけど。
そこまでくるとお米のよさだけでなく
棚田の景観とか歴史とか、
先祖が作り上げてきた伝統も背負うことになるんです。

ユタカさんってその地域唯一の20代農家なんですよ。
彼らが辞めてしまったら、
そこにある全てのものが無くなってしまうんです。
加茂 そうなると、トラ男が掲げる3Yの1つ「嫁が来る」と、
秋田に移住してくる人を増やすということが
これから重要になってきますね。

お話を聞いていると、やらなきゃいけないけど
今まで棚上げにされていた問題を
武田さんが少しずつ解決している感じがするんですが。
武田 本当ですよ。
まさかこんなに問題があるとは思ってなくて(笑)
加茂 インターネットで定期販売のシステムを作ったら
終わりだと思ったら問題だらけだったと。
武田 やんなきゃいけないことがいーっぱいあって。
初めは「1年目で流通できたらオッケー」かと思っていたら、
違ったー!って。本当に問題山積みですよ。
  (つづきます!次回最終回!)

この連載でも何度か出てきますが、
2012年10月より、トラ男は「トラ男一家」という
お米の定期販売サービスを立ち上げました。

会員になると、毎月秋田の美味しいお米が届くだけでなく
おかずや食べ方の説明など、多くの特典がついてきます。

2kg、5kg、10kgと量も選べるので、
一人暮らしでも家族でも大丈夫。
美味しいお米を食べたかった方、
お米は好きだけど重くて買うのが面倒だった方、
定期購入を通じて農家を支援したい方などなど、
ご興味ある方はぜひこの機会に
トラ男一家に入っちゃいましょう!

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