武田 | 僕、トラ男を始める前に スーパーでヒアリングをしたんですよ。 お米売り場に一日中いて、主婦の方に 「どうしてこのお米を買ったんですか?」 というのをひたすらやったんです。 そうすると、 「これ特売だから」 「山田さんがこのお米いいって言ってたから」 「うちは昔からこのお米買ってるから」とか 色んな意見があったんですけど、 結局お米を買うときって、 主婦って2秒くらいで買うんです。 もう買うのこれ、って決まってるんです。 |
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加茂 | 同じ5キロのお米でも 2000円と1890円だったら1890円を買っちゃう、 みたいな感じなんでしょうか。 |
武田 | そうです。 結局、スーパーだと情報とか見てないんですよね。 |
加茂 | 数字を見ている方が多いですよね。 |
武田 | 一方で農家さんのところに行くと 「美味しいお米を作れば売れるんだ」 って思ってるじゃないですか。 でもその情熱もこだわりも美味しさも、 スーパーだと届かないんですよ。 |
加茂 | トラックで運ばれてくる間に その情熱はどこかに落ちてしまうと。 |
武田 | それを初めて知ったときに、ショックで。 スーパーではそんなの一切見られずに値段で買われて。 儲からない農家は一生懸命味を追及して こだわって作ってても届かない。 なんとかできないのかなって。 |
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加茂 | それでトラ男を始めてみたら、 スーパーで販売しているものより高くても売り切れたと。 |
武田 | 買ってくれるんですよ。 |
加茂 | それは嬉しいですよね。 顔が見えて、どんな人が作っているかわかれば、 高くても買うというのは変ですけど、 その人のものを買うとなったときには 値段というのはそんな障壁にならないんでしょうね。 |
武田 | なので、本当の顔が見える流通を 作っていかないといけないなと思っています。 少量だと徹底的にこだわって いいお米を作ることが可能なので。 ユタカさんのところは 100年かけて作り上げてきた棚田で お米を作っているんですけど。 そこまでくるとお米のよさだけでなく 棚田の景観とか歴史とか、 先祖が作り上げてきた伝統も背負うことになるんです。 ユタカさんってその地域唯一の20代農家なんですよ。 彼らが辞めてしまったら、 そこにある全てのものが無くなってしまうんです。 |
加茂 | そうなると、トラ男が掲げる3Yの1つ「嫁が来る」と、 秋田に移住してくる人を増やすということが これから重要になってきますね。 お話を聞いていると、やらなきゃいけないけど 今まで棚上げにされていた問題を 武田さんが少しずつ解決している感じがするんですが。 |
武田 | 本当ですよ。 まさかこんなに問題があるとは思ってなくて(笑) |
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加茂 | インターネットで定期販売のシステムを作ったら 終わりだと思ったら問題だらけだったと。 |
武田 | やんなきゃいけないことがいーっぱいあって。 初めは「1年目で流通できたらオッケー」かと思っていたら、 違ったー!って。本当に問題山積みですよ。 |
(つづきます!次回最終回!) |
この連載でも何度か出てきますが、
2012年10月より、トラ男は「トラ男一家」という
お米の定期販売サービスを立ち上げました。
会員になると、毎月秋田の美味しいお米が届くだけでなく
おかずや食べ方の説明など、多くの特典がついてきます。
2kg、5kg、10kgと量も選べるので、
一人暮らしでも家族でも大丈夫。
美味しいお米を食べたかった方、
お米は好きだけど重くて買うのが面倒だった方、
定期購入を通じて農家を支援したい方などなど、
ご興味ある方はぜひこの機会に
トラ男一家に入っちゃいましょう!