加茂 | 石川さんは今後、 東京黎明ノートを通じてどんなことを実現したいですか。 |
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石川 | 芸で頑張っていきたいと思っている才能のある人が、 その道でちゃんとご飯を食べられるというのが僕の理想です。 それを実現するには東京黎明ノートだけじゃなく たくさんの人の力が必要じゃないですか。 でも、その問題に対して 「別に今のままでいいんじゃない?」 って人は決して少なくないと思います。 僕が一緒に仕事させてもらったことがある人の中で 具体的にアクションを起こしている人がいます。 山田敦士さんという写真家の方なんですが、 山田さんはもっとアートとしての写真を身近にしたい、 写真を絵のように飾ってもらいたいと考えて、 写真家の方たちと「フォトグラファーズサミット」 というイベントを開いていて。 それは今結構大きくなっていて、 渋谷O-eastが埋まるくらい 人が集まる規模になっています。 東京黎明ノートもそういうところとスクラムを組んで 「こういう楽しみもあるんですよ」 というのを知ってもらいたいなと考えています。 |
加茂 | スクラムを組むのは大事ですよね。 ただ、今インターネットが普及して 個人個人がある程度発信できる、 自分の城を持てるようになったので、 連携を取って大きな集まりを作るのは 大変になっているなと感じています。 |
石川 | なのでイベントとイベント、 メディアとメディアじゃないですけど、 そういう形で一緒に何かをやっていく、 というのが良いんじゃないかなと思っています。 |
加茂 | なるほど。ちなみに東京黎明ノートで 紹介した人の作品を販売するとか、 お金を稼ぐための構想はあったりするんですか。 サイトを見ていて思ったこととして、 この人すごいなと思ったとき、 その人が作っているものを買う場合は 本人のサイトにいかないといけないので 「物販あったらいいなぁ」というのがあって。 |
石川 | 物販はやりたいですね。 でも、プロとしてやっている以上、 その作品が本当によく見える形で売りたいんですね。 例えば服を紹介するとしたら、 ファッション誌を作っていた経験から しっかりと撮影したいですし。 ただ、そうすると何十万とかかるので それを低予算でできる形でできないかとか考えちゃって。 あと、僕はタイミングを考えすぎちゃうところがあって。 どうせやるなら単純にカタログみたいなのを作るんじゃなくて、 このブランドとこのアーティストさんが コラボしてもらいたいなとか考えて。 で、そういう交渉をしてうまくいかないときもあるので、 だったら別に無理してやらないで、機が熟したときに… といった感じになってしまうんです。 |
加茂 | でも、実際に自分が応援したい人たちが 芸の道で生きていって欲しいなと思えば思うほど、 その人たちが生きて、かつお金が入るには どうすれば良いのかは考えますよね。 |
石川 | それはもちろん考えます。 ギャラリーを作ったのはそういう意味もあって。 |
石川 | まだまだ実験的ではあるんですが、 作品を販売して利益を得る役割は果たすことができます。 今後はギャラリーと連動する形で サイトで販売することもできればいいなと思っています。 |
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加茂 | 実際にお金をもらって、 長く仕事を続けられるような世界が 東京黎明ノートをきっかけにできれば良いですね。 |
石川 | そうですね。でも別にメディアだからって 大きなことができるとは思っていないので、 東京黎明ノートはあくまできっかけ程度で。 それこそメディアを妄信的に信じちゃう人が多い中で 「メディアの力ってすごいんだぞ」って 作ってる側が過信するのって ちょっと怖いなって気がするんです。 当然、そういう力を持ち得るんだいう 認識と責任は持っていないといけないですけど。 |
加茂 | メディアが「これはすごいぞ」ではなく、 気軽に「これどうぞ」って感じで 情報発信ができればいいんですけどね。 「これがあれば人生が変わる!」 「これを着ればモテる」とか 過剰に期待を持たせるのではなく、 「これ着たらかわいくない?」 くらいの情報が増えたら良いんじゃないかと。 |
石川 | そうですね。 基本「言い切れ」って最初に教えられるんですが、 そういうのだけが良いとはやっぱり思えないですし。 東京黎明ノートはいま コンテンツそのものの見直しを考えていて、 単純にコンテンツを増やして、 上の世代の人たちのインタビューに特化した コンテンツを作るとか色々と考えています。 ただ、なかなか手が回らない状態で。 |
加茂 | 僕東京黎明ノートの記事が好きなので、 もっと更新頻度が上がればいいなと。 |
石川 | 頑張ります(笑) やっぱり裏サンデーさんとか見てて 毎日更新ってすごくいいなって思って。 毎日更新されるので「あ、12時になったから見よう」 みたいになるんです。 |
加茂 | ぜひ毎月○日更新みたいな感じで定期更新を。 |
石川 | それは導入したいなと思っているんですけど、 自分だけではなかなか充実させられなくて。 とはいえ、何かをお願いするのであれば 正当な報酬を払いたいなと思っていて、 そこをすごい悩んでいるんです。 なにより、クオリティの低いものを載せても意味がないなと。 |
加茂 | これから折り合いをつけていくということですね。 もっと多くの記事が見られるのを楽しみにしています。 今日はありがとうございました。 |
(この連載はこれにて終了。 最後までご覧いただきありがとうございました! 東京黎明ノートに掲載されている フダンヅカイの記事はこちらです。 あわせて読むと、楽しめますよ。) |