加茂 | そういえば、雑多と多様の違いについて 昨日(このおはなしの前日)Twitterで話していましたよね。 |
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中村 | 話していました。 |
加茂 | 僕もあの一連のツイートを見て考えたんですけど、 雑多っていうのは空気感で、 多様というのはデータなんじゃないかなと。 |
加茂 | 雑多な感じっていうじゃないですか。 でも多様な感じとは言わないなあと思って。 co-baでいえば空間が雑多という単語で表すことができて、 入居者一人一人をどんな職業か、何をやっているかと 分類していったら、そのデータを多様という単語で 表すことができるなと思ったんです。 |
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中村 | 僕はですね、加茂さんのような視点はなくて、 違う意味で考えていました。 |
中村 | 雑多は、どちらかと言うと、 砂鉄をぽーんとばらまいたら、 ばーっとなるじゃないですか。 それが雑多なんですよ。 で、そこに、S極とN極を近づけると地場が発生して、 何かしら、みんなちぐはぐの方向を向いているんだけど、 なんとなく方向づくというか。 その状態が多様だなと思っていて。 同じ方向性を持っていない状態が雑多。 どこ目指しているの? というところが見えない状態とも言えるかもしれません。 例えば渋谷の街も今って、 俯瞰してみるとそうだなと思うんですよ。 かたや、ギャル文化があって、 co-baのあるこっち側は代官山っぽくて、とか。 ざっくりと渋谷と言っているけど、 渋谷に共通のアイデンティティを感じていなくて、 彼らはセンター街に住んでいる感じだろうし、 こっち側の人は、センター街とか行かないんだよね、みたいな。 で、そこに、全体の、例えば「I LOVE NY」みたいな、 ああいうキャッチフレーズが1つあると、 そういった雑多な人たちが同じ方向を向く気がするんですよ。 俺ら渋谷だよね、ホームグラウンドは渋谷だった、みたいな。 その状態が僕にとっては多様なんですよ。 共通言語を持ち得ている状態というか、 それが、雑多と多様の違いなのかなって。 |
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加茂 | これはずっと後にどう考えが変わっているか聞いてみたいですね。 中村さんは突き詰めて考えていることが多そうだなと思ったので、 今の考えを聞いてみたいなと思ったんです。 今って雑多と多様の違いは?って聞かれたら、 辞書引けば終わりじゃんという時代じゃないですか。 そんな中で、自分なりの解釈をしようとするのは すごく大変なことなんだけど、大事なことだと思うんです。 |