フダンヅカイ
SAKELIFE! - SAKELIFE高橋さんと話した、日本酒のこと

第一回 「あなた×お酒をもっと楽しく」のルーツ

加茂 SAKELIFEが始まって約3ヶ月ということで、
今日はSAKELIFEのルーツを知ろうと思って
高橋さんのお店(油忠)にお伺いしました。
よろしくお願いします。
高橋 よろしくお願いします。
加茂 今日お店にお伺いして、
ご家族を含めいろんな人の話を聞いていると、
お客さんも含め周りの人と話をするのが
当たり前のところで生活をしていたから、
お客さんと密にコミュニケーションができる
SAKELIFEというサービスが生まれたのかなと感じました。
高橋 そうですね、
このお店は自分の本質の部分だと思ってます。
酒屋の自分がこう言うのもなんですけど、
「僕はたぶん日本酒より人の方が好きなんだ」
という考えに最近行き着きました。

その考えに行き着いた経緯を説明すると、
SAKELIFEを始めた時、一緒に立ち上げた龍史[*1]
「40年後SAKELIFEで何をするか」という話をした時に、
色んな意見が出たんですけど
なんかどれもしっくりこなかったんです。

たとえば「日本酒を世界で一番のお酒にする」とか。
たぶん一番のお酒というと、
みんなビールとかワインとか出てくるじゃないですか。
加茂 はい
高橋 で、「一番のお酒を日本酒に出来たらいいんじゃない?」
とか龍史とブレストしてたんですが、
「別に日本酒って一番にする意味あるのかなぁ」
とかなんかすごい自問自答してて、
解決方法が出なかったんです。
そして「主語が日本酒で考えてきたけど、
自分は主語を人に置き換えてサービスを考えてたな」
ということに気づきました。

僕は人と関わる仕事がしたくて、
自分にとって人と関わる方法として
一番やりやすかったのが実家の酒屋だったんです。
元々知り合いがいて、顔なじみのお客さんもいたので。
高橋 今、ああやって親父とお客さんが
お酒を選んでいるじゃないですか(接客している様子を見ながら)。
あんな感じで、主がお客さんに「じゃあ次はこれどう?これは?」
って勧めるのを当たり前のように見てきました。

うちにくるお客さんはお酒を買うのはもちろんなんですが、
親父に会いに来ている人がすごく多いんです。
1本200円くらいのワンカップを買って
親父と長く話しているのを見たりして…
なので、僕の商売の仕方は父の影響がすごく強いです。
親父は損得より、人との縁という人なので。
高橋 SAKELIFEのコンセプトである
「あなた×お酒をもっと楽しく」っていうのは、
SAKELIFEが始まる前から自分がずっと考えていたことで、
うちに来てくれるお客さんの
生活の部分にももっと関わっていきたい、
その人の生活をもっと自分が楽しくできたらなぁ
と思って仕事をしてきました。

なので、ECサイトには全然興味がなかったんですよ。
なんでかっていうと、
スーパーみたいにクリックして安いのを買うとか、
どの銘柄だから買うとか、
自分が育ってきた環境とは全然違う売り方だったので。

[*1]SAKELIFE共同創業者である生駒龍史さん(@ryuji_ikoma)のこと。

まえへ 最新の更新へ つぎへ