フダンヅカイ
SAKELIFE! - SAKELIFE高橋さんと話した、日本酒のこと

第五回 人と関わりたかった

高橋 今はイベントで直接会える人が
まだ東京近辺に住んでいる人だけに限られているんです。
東京以外の東北地方や北海道、沖縄にもお客さんがいるので、
その人達とどうやってつながれるかなぁって考えています。

で、この状況からどう前に進むかを
今、龍史と話し合っているんですが、
この前改めて感じたことは
「あぁ、自分は人と関わりたかったんだな」
ということで。
加茂 人と関わる。
高橋 SAKELIFEが始まってからのこの3ヶ月、
自分ちょっと舞い上がっていたというか。
みんなに「SAKELIFE!」って
Twitterやブログとかで声をかけられることが増えて、
さらに周りから「SAKELIFEは日本酒にとって
すごい良いことをしてくれている」
って言われているうちに、気づけば自分の中で
主語が日本酒に変わっていたんです。

人と関わりたくて、
その媒体として一番日本酒がいいなと思っただけなのに
気づいたら「日本酒の売上世界ナンバーワンを目指す!」
とか、そういう話になってて。
なんか違和感が取れなかった部分が
解決したのがつい最近なんです。

ただ、それは「売上世界ナンバーワンになりたくない」
ということではなくて、主語が日本酒になっている状態で
実現することに関して違和感を感じていたんです。
人との縁を大切にするサービスを作った結果、
売上が世界一になったら理想だなという
結論が出たということで。
加茂 SAKELIFEのことを取材する人たちは
基本的にビジネスの視点で物事を見ていると思うので、
ビジネス視点の質問に答えていくうちに、
高橋さんの話がビジネスをやっている人としての
話になっていったんでしょうね。
高橋 あぁ、そうですね。
加茂 ビジネスの話になると、売上の話をしないといけない。
そうなるとどうしても主語を日本酒にしないといけない。
たぶん、イベントよりも取材対応の比重が上がった時に、
日本酒が主語になっちゃったんじゃないかなと。
高橋 そうですね、
気づけばそうなっていた時期がありました。
加茂 色んな雑誌やネットのメディアに載った時に
「日本酒の定期購入サービスで有名なSAKELIFE」
と紹介されて…
高橋 そうなんですよ。
その、取材を受けて記事が載ったら
すごい嬉しいことじゃないですか。
でも、素直に喜べなかった時期があったんです。

普通、もっと喜んで良いはずじゃないですか。
親に自慢しても良いし、
周りにもっと「どうだ!」ってなっても良かったのに、
「あれー?」って。
今思うと、もっと改善したいところがある中で
認知度がどんどん広がっていくことに対する
不安があったんだと思います。

自分がやりたかったことのコンセプトは
「あなた×お酒をもっと楽しく」だったのに、
どこがずれちゃったのかなと…
ここ1ヶ月くらいずっと悩んでいましたね。
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