フダンヅカイ
SAKELIFE! - SAKELIFE高橋さんと話した、日本酒のこと

第四回 自分が美味しいと信じた日本酒を

高橋 昔、酒税法で酒屋ってすごい守られていたんですよ。
タバコ屋さんみたいに何メートル以内には作っちゃいけないとか、
そういう厳しい中で守られていたんです。

その後、法律がなくなって販売店が増えたんですけど、
販売の窓口が増えるってまぁいいことじゃないですか。
気軽に日本酒を楽しめるようになるし、
日本酒以外のものも買えるし。
お客さんにとってはいいことなのに、
「なんで日本酒の消費量がここまで減ったんだろうなぁ」
ってすごい考える時期がありました。
高橋 自分の中で答えを出すヒントになったのは、
うちの親父の存在だったんです。
昔、酒屋は主(あるじ)がお酒を選んで、
売っていくっていうスタイルで…
まぁ酒屋ってそういう形式でしか
お酒を出しちゃいけないものだったので。

で、主がいる、いないっていうのが
日本酒の消費量が減った原因だったんじゃないかなって。
加茂 主がいるか、いないかっていうのはすごい大事だと思います。
SAKELIFEは生駒さんと高橋さんが主として居て、
主がセレクトした日本酒を買いたいって人たちが来るわけなので。

主とお客さんのコミュニケーションが
定期購入というサービスを通して
実現できているっていうのは、
酒屋で働いている高橋さんとしては
面白いことなんでしょうね。
高橋 そうですね。
でもやってみて、もっと改善したいなと思える箇所も
たくさん出てきています。

例えばTwitterで感想を探していると
「美味しい」って言う人もいれば「微妙だな」って言う人もいて、
「あれ、美味しくないのか?」と悩んだことがありました。
でも、今はお客さんの意見を参考にしつつ、
最後は自分が信じた日本酒をお届けすると決めています。
加茂 テレビで「ここは美味しい!」って
絶賛されているラーメン屋に行っても
自分の好みと合わない事ってありますからね。
高橋 そうですね。
あと、もっとたくさんコミュニケーションができたらな、
と思っています。
Twitterで気軽に話しかけてみたりとか、
質問が来たら答えたりとか…。

ただ、毎月お酒が届くってことに
メリットを感じて頼んでくれている人もいますし、
その辺はこれからうまくバランスを
取っていきたいと思っています。
加茂 SAKELIFEの会員さん、
それぞれに楽しみ方がありますからね。
高橋 SAKELIFEでは日本酒を楽しむ手伝いが
出来れば良いなと思っています。
高橋 日本酒は「え、こんな楽しみ方があるんだ」
って知るだけですごく美味しくなると思うんですよ。
自分だって、飲んだ時々で
「こんな味って変わるの!」って経験してますし、
「あの時美味しかったのに、今飲んだら微妙だな」
とか思うときもありますし。
「食」って本当に曖昧なものだなぁって思います。
加茂 味覚の差は確実に影響しますよね。
でも、SAKELIFEでは高橋さんが
自分で美味しいと思った日本酒を信じて送り続けると。
高橋 そうです。
「自分が美味しいと信じた日本酒を送る」
という決意をして1つ問題が解決して、
そこからどうやって人と交流していこうか、というのが
これから挑戦していく部分だと思っています。
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