フダンヅカイ
猪熊純さんのプロフィールはこちら
成瀬友梨さんのプロフィールはこちら
中村真広さんのプロフィールはこちら

第7回 「アーキテクト」のほうが正しい感じがする

加茂 建築の文脈というか、建築という単語から
学生さんや携わりたいと思っている人が思い浮かべるワードが
変わってきているのかもしれないですね。
成瀬 変わってきていますね。
でも、先生のほうは変わっていないかもしれない。
加茂 生徒が変わってきている。
そういうのはインターネット等でいろんな人が
情報を発信できるようになったっていうのが大きいんですか。
猪熊 メディアの構造が変わってきたのは大きいですよね。

建築の専門誌は「新建築」しかなくなっちゃったんですけど、
情報を得る場所がないかというとそうではない。
直接発信できる人たちが増えてきて、結構見ています。
友達同士で「これ、なんか面白いんだけど」
みたいな感じで連鎖するし、
興味のあるところまで行くのも早いんですよね。
なので、うまく個人がアウトプットすれば直接学生が見てくれる。

結果として、
伝えたいことを伝えやすい状況にはあると思います。
文脈を自分で作れちゃいますからね。
co-baが盛り上がってる感じとか、結構伝わってきますから。
特に、入りたての若い学生よりは、
自分の進路を考え始めているM1とかM2になると
みんなが知ってる(存在になる)みたいな。
そういう感じですよね。
加茂 co-ba大注目じゃないですか。
中村 うわー、ビビリますね(笑)。
一同 (笑)
中村 まず、肩書きを建築家にするところから、ですか?
猪熊 それやってほしい。
成瀬 建築家ってなんでもできる人だから。
中村 なんか「アーキテクト」のほうが正しい感じはします。
技術を統合するもの、って感じじゃないですか。
成瀬 建築家って書くよりも、
英語でアーキテクトって書いたほうが気楽だもんね。
それはあるかもしれない。
中村 建築家っていう単語って、
すごく手垢がついちゃってる感じがします。
成瀬 恥ずかしいでしょ。
猪熊 恥ずかしくて、お堅い感じの雰囲気があるよね。
成瀬 じゃあ、アーキテクトに変える? カタカナで。
猪熊 変えようか。一緒にアーキテクトに変えよう。
次の名刺からアーキテクトにしようかな。面白いかも。
成瀬 建築家って書くのやめようか。いいかも。
加茂 対談のタイトル、
「アーキテクト宣言」とかにしましょうか(笑)。
中村 いいですね!(笑)
ところで今度、高木新平くんがPDJ-Labに出るじゃないですか
(編集部註:7月12日開催、PDJ-Lab#04
http://www.pdj-lab.jp/pdj_archive/pdj_lab_04_01/)。
猪熊 会ったことあるんですか。
中村 彼とは同世代なので、一緒にご飯食べたりとか。

彼は六本木でトーキョーよるヒルズっていう
シェアハウスをやっていて。
博報堂を辞めました。
というタイトルで書いたブログがめちゃくちゃバズって、
一躍時の人になったんですけど。
「トーキョーよるヒルズ編集長」という肩書きなんですよ。

シェアハウスの編集長って意味わかんないじゃないですか。
あれは、世の中に対して喧嘩を売っているらしく、
肩書きの無意味さを立証する、みたいな(笑)。
トーキョーよるヒルズ編集長って言われて、
いろんなメディアに載る。
「何の意味もないんだけど、みんなそう呼ぶんだよね」
と言って彼は楽しんでいるんです。
「こいつやるな」って思って。

今の肩書きの話じゃないですけど、
さほど意味ないじゃないですか、なんて言われようが。
高木新平くんはそれで遊んでいるので、
ここらでアーキテクト宣言をしてもいいのかなと。
成瀬 アーキテクトにしよう。決まったー。

(つづきます!いよいよ次回、最終回!)

まえへ 最新の更新へ つぎへ