加茂 | 建築の文脈というか、建築という単語から 学生さんや携わりたいと思っている人が思い浮かべるワードが 変わってきているのかもしれないですね。 |
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成瀬 | 変わってきていますね。 でも、先生のほうは変わっていないかもしれない。 |
加茂 | 生徒が変わってきている。 そういうのはインターネット等でいろんな人が 情報を発信できるようになったっていうのが大きいんですか。 |
猪熊 | メディアの構造が変わってきたのは大きいですよね。 建築の専門誌は「新建築」しかなくなっちゃったんですけど、 情報を得る場所がないかというとそうではない。 直接発信できる人たちが増えてきて、結構見ています。 友達同士で「これ、なんか面白いんだけど」 みたいな感じで連鎖するし、 興味のあるところまで行くのも早いんですよね。 なので、うまく個人がアウトプットすれば直接学生が見てくれる。 結果として、 伝えたいことを伝えやすい状況にはあると思います。 文脈を自分で作れちゃいますからね。 co-baが盛り上がってる感じとか、結構伝わってきますから。 特に、入りたての若い学生よりは、 自分の進路を考え始めているM1とかM2になると みんなが知ってる(存在になる)みたいな。 そういう感じですよね。 |
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加茂 | co-ba大注目じゃないですか。 |
中村 | うわー、ビビリますね(笑)。 |
一同 | (笑) |
中村 | まず、肩書きを建築家にするところから、ですか? |
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猪熊 | それやってほしい。 |
成瀬 | 建築家ってなんでもできる人だから。 |
中村 | なんか「アーキテクト」のほうが正しい感じはします。 技術を統合するもの、って感じじゃないですか。 |
成瀬 | 建築家って書くよりも、 英語でアーキテクトって書いたほうが気楽だもんね。 それはあるかもしれない。 |
中村 | 建築家っていう単語って、 すごく手垢がついちゃってる感じがします。 |
成瀬 | 恥ずかしいでしょ。 |
猪熊 | 恥ずかしくて、お堅い感じの雰囲気があるよね。 |
成瀬 | じゃあ、アーキテクトに変える? カタカナで。 |
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猪熊 | 変えようか。一緒にアーキテクトに変えよう。 次の名刺からアーキテクトにしようかな。面白いかも。 |
成瀬 | 建築家って書くのやめようか。いいかも。 |
加茂 | 対談のタイトル、 「アーキテクト宣言」とかにしましょうか(笑)。 |
中村 | いいですね!(笑) ところで今度、高木新平くんがPDJ-Labに出るじゃないですか (編集部註:7月12日開催、PDJ-Lab#04 http://www.pdj-lab.jp/pdj_archive/pdj_lab_04_01/)。 |
猪熊 | 会ったことあるんですか。 |
中村 | 彼とは同世代なので、一緒にご飯食べたりとか。 彼は六本木でトーキョーよるヒルズっていう シェアハウスをやっていて。 「博報堂を辞めました。」 というタイトルで書いたブログがめちゃくちゃバズって、 一躍時の人になったんですけど。 「トーキョーよるヒルズ編集長」という肩書きなんですよ。 シェアハウスの編集長って意味わかんないじゃないですか。 あれは、世の中に対して喧嘩を売っているらしく、 肩書きの無意味さを立証する、みたいな(笑)。 トーキョーよるヒルズ編集長って言われて、 いろんなメディアに載る。 「何の意味もないんだけど、みんなそう呼ぶんだよね」 と言って彼は楽しんでいるんです。 「こいつやるな」って思って。 今の肩書きの話じゃないですけど、 さほど意味ないじゃないですか、なんて言われようが。 高木新平くんはそれで遊んでいるので、 ここらでアーキテクト宣言をしてもいいのかなと。 |
成瀬 | アーキテクトにしよう。決まったー。 (つづきます!いよいよ次回、最終回!) |