フダンヅカイ
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第5回 ネルのワンコーラスシリーズ

加茂 今日おはなしをお伺いするにあたって、
YouTubeのnothing ever lastsチャンネルにアップされている
ネルのワンコーラスシリーズ」を全部見たんです。
さすがに全部を映像付きで見るのはしんどかったので、
途中からラジオのように聴いていたんですが。
ネル すげえな。お疲れ様でした(笑)。
加茂 あれを聴いていて、
1つ1つの曲が本当に好きで、敬意を払っているんだな、
そして本当に歌が好きなんだなって思いました。
ネル ありがとうございます。
加茂 「こういう曲です」という説明が
ほとんどの動画で入っているのが好きですね。
ネル 最初は全部自分がやりたい曲をやっていたんだけど、
今はリクエストも受けるようにしています。
でも、僕は頑固だからリクエストがあっても
その中で自分がいいと思ったものしかやりたくない。
流行りの歌でも気に入らなかったら歌いたくないんですよ。

「ネルのワンコーラスシリーズ」では
素敵な曲を紹介してくれている皆さんへ
「こんな素晴らしい曲があったんだ、
紹介してくれてありがとう」と
感謝の気持ちも含めて歌い上げるべきだなと思っていて。
演奏する曲は慎重に選んでいます。
加茂 実際に聴いてて、すごい楽しそうだなと感じたのと、
見た人たちが「楽しかった」というコメントをつけていて、
いいやり取りがあるんだなって思いました。

あと、毎回登場の仕方を工夫してるなと。
あれおもしろいですね。
ネル いやいやいやいや(笑)。
今はもう形を付けて、最初は歌を歌って、
そのあとは感想を述べる構成にしているんだけど。
加茂 だんだんテレビ番組っぽくなってきましたね(笑)
ネル はは(笑)。
やっぱりクオリティーの高いものを作らないとみんな見ないので。
加茂 今YouTubeで歌った曲をアップする人たちの中には、
プロみたいな映像編集する人もいますよね。
ネル そうそう。
でも、僕はどっちかっていうと、
カバーの時はそこまで力を入れたくないんだよね。

一時期、歌ってる様子を外で撮影したり、
しっかり編集してPVみたいなものを
作ろうとしてたりしたんですよ。

でもある日、
「いや、ネルさんの動画はその場で、生で歌っているのがいい。
完璧じゃないけど、やっぱりそれがいいんだよ」
って言われたんだよね。嘘がないっていうか。
加茂 僕もそう思います。
ネル 僕もそれが正解だと思っていたので、
一瞬揺らいだときはあったんだけど、
みんなもそう思ってくれてよかったと思えた。
加茂 それはまさに
「僕はこう思うんだけど、君たちはどう思う?」
に対して意見が返ってきた瞬間ですね。
ネル そうですね。
僕は、音楽っていうのはファンとか、
支えてくれる人たちと一緒に作り上げるものだと思うし、
だからそういう意味で、
今はファンとアーティストとスタッフの壁が
なくなったんじゃないのかなって。

壁がなくなると、責任感じゃないんだけど
「私がいないとこのバンドはやっていけない」
という支えたい気持ちが出てきて、
そして、その気持ちに俺らもいい曲を作って応えないと、
といったやり取りが生まれますよね。

音楽は一方的ではなくて、
一緒に作り上げるものかなって。

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