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第5回 渋谷をco-baっぽくしたいんです

中村 東急がメインスポンサーになっている、
shibuya1000ってありますよね。
猪熊 おお、参加してます? もしかして。
中村 そうなんですよ、この前企画会議に行ってきました。
川添さん(川添善行さん)も関わっているじゃないですか。
猪熊 彼とは卒業が一緒で、同じ研究室です。
中村 そうなんですか!
で、川添さんもその会議に参加していたんですが、
僕の発言がやたらIT方面のことだったみたいなんです。

川添さんは僕のことを
完全にITの人だと思っていたらしくて、事務所に帰って
「今日こんなやつがいたんだよね」みたいなことを話してたら、
川添さんの事務所に僕の同期がスタッフで入っていて
「中村真広って私の同期ですよ」みたいな。
「え? あの人、建築の人?」って(笑)。
一同 (笑)
中村 ずっとITのことばかり言ってたんですよ。
そうしたら、完全に勘違いされて。
猪熊 面白い(笑)。してやったり。
加茂 そういう建築家像っていいですよね。
建築家だと思っていたらぜんぜん違うこともやっていて。

中村さんっていうのは、お二人からしても、
新しいロールモデルっていう感じはありますか。
猪熊 もっとも新しいロールモデルですよ。
加茂 中村さんに対して、
そういったところで聞いてみたいことってありますか。
猪熊 この図書館(co-ba library)ができて、
ひと通りうまくいきそうな雰囲気ができているので、
中村さんには次の5年後くらいまでの
展望を聞きたいんですよ。

ロールモデルなんで、
やっぱり5年後まで知っておくと面白い(笑)。
中村 僕はですね、
最後の最後は行政なんじゃないかなって思ってるんですよ。

別に国会議員を狙うとかじゃなくて、もっと小さくていい。
自治会の会長、もしくは区議会議員。
そのくらいの規模感がいいなと思ってます。
猪熊 山崎亮さんと同じ事言ってる。
中村 ほんとですか。
猪熊 まだ、山崎さんが情熱大陸とか出る前の、
2007年頃にROUNDABOUT JOURNAL
一緒に出たことがあって、
そのあと事務所に遊びに来てくれたんですよ。
今考えたらあり得ないけど、
たった20平米だったうちの事務所に
山崎さんがわざわざ遊びに来てくれていて、
「東京にいるからさ、遊びに行っていい?」って。

山崎さんに「次どうするんですか?」って
同じ事を聞いたんですよ。
例えば、コミュニティデザインをやっていると当然、
政治に絡まざるをえないですよね。
それくらいまで言って、
「しかも、studio-L、山崎さん全部歩いてやっていたら
回らないですよね、活動広げたかったらどうするんですか」
って聞いたら、
「studio-Lのスタッフを村長にしたい」と。
今でもそう思っているかどうかは分からないですけど。

「俺は市長くらいになれたら楽しいかも」
って言ってたんですよ。
だから、中村さんと全く同じ。
行政がちょっと小さいコミュニティのトップとか、
そういうところに絡んでいくと次が面白いかも、っていう発想。
成瀬 ツクルバにいるスタッフの子たちは、
最後は村長になる(笑)。
中村 村長、面白いですね!
いまは、co-baを通じて
渋谷に根付きたいな、と考えていますね。
まずは渋谷でコミュニティ化。
渋谷を「co-ba」っぽくしたいんです。
いろいろなプレイヤーを引きあわせていく。
shibuya1000などを通じて
それができそうだなって感じているんですけどね。

この間の会議でも言っていたのは、shibuya1000って
年に1回のお祭りみたいなイベントになってるじゃないですか。
「もったいないし、継続的にやったほうが
いいんじゃないですか」って。

今年のshibuya1000は渋谷を13エリアに分けて、
地元の商店街と大学の研究室、
プラス写真家っていう組み合わせで
写真作品をつくる、という企画でした。
これに対し、写真にこだわらなくてもいいって
思っているのが1つと、
あとは、13エリアに分かれているのであれば、
13拠点作りましょうよみたいな話をしたんですね。

全部が「芝の家」や「三田の家」みたいな、
地域に根付いたサテライトラボを13拠点作ってしまって、
渋谷近郊以外の研究室も対象として、
都市について研究したい学生を集めて
学外ゼミを定期開催するとか、
街と一緒に何か生み出していくことを継続的にやる。
そのなかで、年1回の文化祭としてshibuya1000をやる、
というのもありじゃないかなと。
猪熊 それ、すごくいい。
中村 町会って結構高齢化しているって言っていたんですよ。
若手で50歳とからしいんですよ、
あり得ないじゃないですか。
成瀬 50代がトップくらいでいいですね(笑)。
中村 僕らみたいな新興渋谷勢力は、
地元と関わりたいんだけどなかなかきっかけがない。
DeNAとかサイバーエージェントとかVOYAGEグループとかも、
そうだと思うんですよね。

そこの間にカタリストとして学生を立てて、
営利団体じゃない人たちが2つを繋ぐ。
そういうのがいいんじゃないかなと。
「このプレイヤーとこのプレイヤーの関係性をつくると、
もっと面白くなるよ」みたいな、
まさに枠組みのデザインをやっていきたいなと。
猪熊 それ、面白いと思う。
渋谷、たくさんプレイヤーがいますからね。
ロフトワークとかも。
成瀬 中村さんは今年からですか。
中村 少し関わらせていただいています。

(つづきます!)

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